もっとも重要な栄養素のマグネシウム

みなさん、こんにちわ。
すっかり過ごしやすくなりましたね。
涼しくなって、夏の疲れが出てきていませんか。
夜も涼しくなって眠りやすくなったり、食欲が出てきたり、少しずつ身体の変化も感じられるようになりました。
夏の疲れを持ち越さずに無理せず調整しながら、秋に備えたいですね。
今日は、とても大切な栄養素・・・
マグネシウム!!!
についてのお話しです。
皆さんの不調や病気も
マグネシウム を補えば、改善するかもしれない!
というほどマグネシウムは身体の中で最も大切なミネラルのひとつです。
そして、マグネシウムは、なんと325種類以上にも及ぶ酵素に関わる仕事をしています。これだけでも、体に必要な成分だということが分かっていただけると思います。
コロラド大学のジェリー・アイカワ博士は、マグネシウムを「始源のミネラル」と呼んでいます。
これは人間や全ての生物にとって 最も重要なミネラル ということです。
地球上には118種類の元素があります。そして人間の身体は、95%は酸素、炭素、水素、窒素の4元素で構成されており、栄養学では残り5%にあたる、それ以外の元素(114種類)をまとめて「ミネラル」と呼んでいます。
中でも身体の中で絶対に欠かせない働きを担っているものを「必須ミネラル」と呼び、その必須ミネラルの中でも1日に100mg以上の摂取が必要なカルシウウム、リン、カリウム、硫黄、塩素、ナトリウム、マグネシウムの7種を「主要ミネラル」と呼んでいます。
人間の身体の中ではミネラルの8割が骨に、1割が筋肉に存在します。
ビタミンと同様に、ミネラルは体内では合成できないため、
食事 から摂ったり、皮膚 から摂る必要があります。
ミネラルは大きく分けて4つの働きを持っています。
1.骨や歯などの構成成分となる。
2.筋肉、皮膚、臓器の構成成分となる。
3.体内で浸透圧やpHを調節する。
4.体内で起こる化学反応に関わる酵素の働きを助ける。
マグネシウムは多くの酵素にとってその機能を果たすために細胞内になくてはならない存在です。
もし細胞内にカルシウムが過剰に存在すると、マグネシウムを介して行われる細胞成長、細胞分裂、代謝活動も危険にさらされます。これは両者が、一方が不足すると他方が増えるという拮抗作用を持つからです。
マグネシウム1に対して、カルシウム2の割合が人体にとって理想的であると言われています。
この理想的なバランスが保たれていると、心臓や血管などの機能を正常に保ち、骨や歯が丈夫になります。
骨を丈夫にする成分と言えばカルシウムが有名ですが、カルシウムだけを摂るのではなく、マグネシウムもバランスよく摂取することが大切なのです。
マグネシウムは通常の食事から摂取できますが、睡眠不足や運動不足、ストレスが多い時などは、体内のマグネシウムが消費されやすいため、不足しがちになります。 サプリメントなどで補給するのもおすすめですよ。
1992年に世界の指導者が集って開催された第1回地球環境サミットにおいて、この100年の間に世界規模で土壌のミネラル分が枯渇してきていることが発表され、大きな波紋を呼びました。
北米大陸では85%のミネラルが100年の間に失われ、アジアにおいても76%減少という数字でした。
これは、ミネラル分が少なくなった分、その土壌で育つ私たちが口にする食品に含まれるミネラル栄養素も減っていることを意味し、真摯に受け止める人びとの間で研究や議論が進んでいます。
アイリーン・バーフォード・メイソン医学博士の報告によると、高血圧や高コレステロール、不整脈や心臓機能の低下などの状態は、マグネシウム が欠乏している共通のサインととらえることができると説いています。
また、酸性雨などは、硝酸を含んでいますが、こういった過剰な酸性雨が蓄積すると、土壌にあるアルカリ性のカルシウムやマグネシウムと反応を起こし、中和されます。こうしていくうちに土壌のカルシウムとマグネシウムは最終的に枯渇してしまいます。
そして、この土壌のマグネシウム不足は、野菜や穀類などの作物のマグネシウムの欠乏も引き起こします。さらに、食品の精製や加工の過程でさらに相当な量のマグネシウムが失われます。
マグネシウムの含有量の多いナッツや種実からの搾油過程ではマグネシウムが失われてしまうことが多いですし、小麦やお米も精白してヌカと胚が取り除かれると、ほとんど全ての マグネシウムは失われます。
例えば、小麦の製粉ではその80%が失われ、精米では83%、トウモロコシからコーンスターチを作る過程では97%、糖蜜から白糖抽出することで99%が失われてしまうのです。
一体どれだけのマグネシウムが失われてしますのでしょうか。。。
また、さらに、、、、
口から摂取したマグネシウムは、食べた分全てが吸収 されるわけではありません。
吸収できるのは、健康な人で30〜40%前後 ですので、ここでもまたすべてを吸収するのは難しいです。こういうことが重なって、マグネシウムの栄養素はますます不足しがちになります。
そして、、、、
腸内環境の個人差によって、吸収率は変わってきます。
院長がいつもお話ししていることですが、
必要な栄養成分がしっかり吸収できる 腸内環境を整えておくことはとても大切 なことですね。
だいぶ長くなりましたが、私たちはマグネシウムを摂ることが難しい環境にあることがお分かりいただけたかと思います。
さて、マグネシウム 不足によって引き起こす症状の一例を挙げてみましょう。
不安神経症とパニック発作
喘息
血液凝固
腸疾患
膀胱炎
うつ病
疲労
心臓疾患
高血圧
低血糖症
不眠症
腎臓疾患
片頭痛
筋骨格性症状
神経症状
産科的障害と婦人科障害
骨粗鬆症
レノー症候群
虫歯
などなど
ここに挙げたのは一例ですが、こんなに多くの症状と関わりがあります。
病院で検査をしてもはっきりとした原因が分からないままだるさが取れなかったり、体調が優れないこともあります。もしかしたら、マグネシウム不足が関わっていることもあるかも知れません。
最後に マグネシウム を多く含む食材についてご紹介します。
「日本人の食事摂取基準」のマグネシウムの摂取基準は、
成人男性で340〜370mg、成人女性で270〜290mgです。
ナッツ類
100gあたり、アーモンド270mg、カシューナッツ240mg、ゴマ360mg。
食事の補助や、おやつの代わりとして取り入れられると良いですね。
藻類
100gあたり、あおさ3200mg、青のり1400mg、昆布510mg、岩のり340mgが含まれています。
汁物などに入れると摂取しやすい食材です。
大豆、大豆製品
豆類のマグネシウム量は100gあたり、きな粉240mg、木綿豆腐130mg、ゆで大豆110gm。
大豆には植物性たんぱく質も含まれていますし、豆腐は気軽なもう一品として摂取できそうです。
魚介類
100gあたり、干しエビ520mg、するめ310mg。
干しエビなどの乾物類は塩分が高いので摂り過ぎに注意が必要です。
また、岩塩やにがり、硬質のミネラルウォーター(コントレックス) にも含まれています。(食塩は、自然塩で摂るようにしてくださいね。)
エプソムソルト を入浴剤代わりに。
エプソムソルトは、以前、院長のblogの記事にもありましたが。。。
エプソムソルトはマグネシウムを多く含んでいるので、皮膚からマグネシウムを補給できる優れものです。私も、エプソムソルトのお風呂に入ると、湿疹ができにくくなったり、回復が早くなったり、また痒みも治まったりします。入浴剤代わりに、手軽に使えるのでオススメです。
そして、カイロプラティカでは、マグネシウムオイル を扱っています。
皮膚に塗って直接皮膚からマグネシウムを吸収させるタイプのものです。お腹の調子が整っていない時などお食事からの摂取不足の時など、手軽にマグネシウムを補給できますので、こちらもおすすめです。
人体で最も大切な栄養素の一つマグネシウムのお話は、いかがでしたでしたでしょうか。
サプリメントの摂り方、また栄養素について、原因不明の症状が長引くなどもお気軽にご相談いただければと思います。
季節の変わり目のせいでしょうか。
体調が優れない患者さんが多くいらっしゃるように感じます。
無理なく秋を迎えることができますように。
そして、今日も皆さんが健康を実感できる一日でありますように。。。
大西千恵
カイロプラティカ麻布十番|副腎疲労専門カイロプラクティック