アンチエイジングにもつながる食べ方

今日はたんぱく質第3弾。
ほとんどの日本人はたんぱく質が足りてないので、もっと摂りましょうというお話。
たんぱく質が不足すると・・・
慢性疲労、貧血、冷え性、むくみ、肌トラブル、心のトラブル、新陳代謝の低下、老化、肥満、そのほか様々な代謝異常や疾病を作ると言われています。
たんぱく質は、約20種類のアミノ酸が組み合わされて出来ていますが、このうち9種類は体内で作ることができないため、必須アミノ酸 と呼ばれます。
人間の身体でつくれないので、必ず食品からとらなければなりません。
必須アミノ酸が1つでも欠けると体タンパクを構成することができなくなります。
食べ物としてとったたんぱく質は、胃で消化されて、小腸でアミノ酸に分解され、血液中を流れていったん肝臓に行きます。その後これらのアミノ酸は、DNAの情報に基づいて、自分の身体の一部となる体タンパクに再合成されるわけですが、合成材料が全部そろってないと自分の身体をつくれなくなるということなのです。
これは大問題ですね。
各種食品に含まれるアミノ酸配合量のうち、最も少ない比率で含まれるアミノ酸の割合を
「アミノ酸スコア」といいます。
もし1種類のアミノ酸でも必要量の6割しか満たされていないとアミノ酸スコアは60%となってしまいます。
たんぱく質の1日の必要量
さてでは、たんぱく質の1日の必要量はどのくらいなのでしょう?
たんぱく質は、体内でアミノ酸に分解され、身体の重要な構成要素になりますが、これらは常に新陳代謝を繰り返しています。たんぱく質は貯金できないため、毎日、毎回の食事で適切に必要量が補給されなければなりません。 身体や脳は常にたんぱく質を必要としているので、材料が切れてしまえば、いろいろなところに影響が出てきてしまいます。 身体を形づくっているのはもちろんたんぱく質。そして脳の神経伝達物質もたんぱく質が材料になっています。
たしかに古い細胞が分解されて再利用されたりもしますが、それだけでは足りないので、毎日・・・
体重1kg当たり最低約1g必要
とされています。
もちろんこれは普通の人の場合で、成長期の子供や妊婦・授乳婦、スポーツ選手などは2~3gが必要だといわれているのですね。
実は、摂っているようで摂れていないのがこの量。
なぜかというと、それは、お肉を100g食べたからと言ってタンパク質100gとはならないからなのです。
五訂日本食品成分表によると、豚肉の「大型種肉、かた、赤肉、生」では可食部100g中タンパク質含有量は20.9gです。
ほかのお肉や魚も大体同じような感じで、100g中にタンパク質は約20g前後 なのですね。
しかも、これは生の場合。火を通すと、メイラード反応等の影響でアミノ酸が破壊されるために、実質的に利用できるタン白質としては半分に減ってしまうと言われているのです。
これは大変ですね。
では、一日の目安がどのくらいなのか紹介しましょう
目安は1日に、魚、卵、豆、豆製品をそれぞれ手の平1つ分 くらい。 肉だったら約100g、魚も1匹約100g、卵1〜2個、豆類は豆腐1/2+納豆100gです。
これを全部摂ってようやく足りるくらいです。 けっこうな量ですよね。
もちろんこんなにたくさん食べられない!と思う人もいると思います。
そんな方は主食を少し控えるか、主食を最後に食べてみましょう。 これは アンチエイジングの食べ方 とも共通しますが、おかずをメインにした食べ方をしてみるのです。
私は、大抵の日本人は 糖質である 炭水化物を摂りすぎ ている傾向にあるので、おかずをメインに考えた方がちょうどいいくらいだと思うのです。
カロリーが気になる女性も炭水化物(糖質)を控える方が、脂肪として貯め込まない身体になりますよ^^。
また冷や奴を食べるときに、動物性タンパク質の鰹節をかけて食べるとか、納豆に卵をかけて食べるなどの工夫も良いと思います^^。
もちろん サプリメント で補給する方法もあります。たくさん量が取れない女性にとっては、おおいに助けになってくれるでしょう。 サプリメントには低分子化されたペプチドやアミノ酸というような吸収の良いものもあるので、是非使ってみてください。
ちなみに、高齢者や胃腸の弱い人は、消化酵素が不足していることがあるため、たんぱく質が十分消化吸収できないこともあります。そしてこの胃腸内で分解しきれなかったたんぱく質の残りが大腸で、悪玉菌のえさとなり発酵することで、膨満感の原因になっていることもあります。
思い当たる人は、消化しやすいように調理して、少量ずつ摂ったり、よく噛むようにしましょうね^^。
動物性たんぱく質って・・・
動物性のたんぱく質はあまり摂らない方が良いというイメージの方もいるでしょう。
もちろん摂り過ぎは、脂肪の面などで問題になる場合もありますが、なんと
お肉を摂っている人が長生きする!
っていうお話もあります。
日本の長寿の村を調べた調査で、お肉をしっかり食べていた村が一番長寿だったという話があるのです。 たしかに脳に必要な神経伝達物質はアミノ酸です。またコレステロールも重要な要素。歳をとったらお肉をしっかり食べた方が本当は長寿なのかもしれません。
現に90才~100才くらいまで生きている人には、お肉好きな人が多いと言われています。長寿で有名な沖縄も豚肉をしっかり食べていますよね。
余談ですが、短命の村はお米が主食 だったのに比べ、長寿の村は雑穀とイモ類がメインの主食 になっていたという話を聞いたことがあります。そして長寿の村の中でも一番長寿だったのは、雑穀、イモ類、野菜、お魚、お肉をバランスよく食べていたと聞きます^^。
また、人間の食の中心はこの200万年ほどの間はお肉でした。
人間は長い歴史のほとんどで「狩猟と採集」で食をまかなっており、現代社会のように炭水化物を摂ることは非常に少なかったのです。
実際お肉は、人間が生きていくために大事な食べ物だと思います。
少し面白い話をしましょう。
人間は当たり前ですが、動物です。
動物としての動くための筋肉などのたんぱく質にはやはり 植物性より動物性のたんぱく質を摂った方が効率が良いという話があります。 植物性のたんぱく質も大事ですが、動物性のたんぱく質もバランス良く摂ってあげることが必要ということですね^^。
たしかに、現代では食材そのものが汚染されている可能性もある時代です。
飼育されている牛や鶏は、乳や卵をたくさん生産するために ホルモン剤 などを注射していたり、むやみに 抗生物質 を使っていること場合も多く、乳や卵にはそれらの物質の影響が大きく出ることもあります。また飼育環境に置けるストレスや、食べている飼料によってもお肉の質はまったく変わります。
そして海を泳ぐ魚にも、有害金属である 水銀 が検出されています。
とくに大型回遊魚のマグロなどは魚の中でも水銀含有量の多い仲間です。大気中の水銀が微生物や魚介類の体内で有害なメチル水銀に変わり、食物連鎖によって、マグロのような大型回遊魚に凝集されてしまうのです。
こういった中で、安全な食品を摂るということは本当に難しいことです。不安になる人もいるでしょう。
しかし、そうは言ってもたんぱく質はしっかり摂るべき栄養素なのです。嘆いてばかりいても始まりません。 もちろん身体になるべく有害物質を取り込まないようにすること、抗生剤、ホルモン剤を用いていないお肉や卵を選んだり、大型魚を食べないようにすると言ったことも大切になりますが、人間は有害物質を身体に取り込んでも、それを排出させる仕組みもあります。
それには ビタミン・ミネラル や 食物繊維 が活躍するのですが、それもやはり栄養です。しっかりとした身体の栄養状態をキープするということが大切なのですね。
菜食主義者は、不足する ビタミンB12 を注射で補給したりする場合もありますが、これはビタミンB12が動物性たんぱく質に含まれるビタミンで、その多くが肉、魚に含まれているということからなのです。海苔などの海藻にも含まれていますが、体内では圧倒的に動物性たんぱく質由来のビタミンB12が活躍します。
このため、ベジタリアンがビタミンB12の欠乏症になり易いのです。
みなさんは、いままでは健康にはお肉類を減らした方が良いという常識だったかもしれませんが、ここでイメージを変えてしまいましょう。 アミノ酸効率の良い動物性たんぱく質もバランス良く摂ってこそ、健康的で長生きできると言えます。
是非たんぱく質の重要性、もう一度見直してみてくださいね^^。
小菅 一憲
カイロプラティカ麻布十番|副腎疲労専門カイロプラクティック