牛乳は適切なカルシウム源ではない!?


牛乳の入ったコップ|副腎疲労HP

骨作りには、カルシウムだけではないという話は前回お話しました。

ビルディングに例えると、骨の鉄筋部分は コラーゲン繊維 がしっかりとした骨組みを作ります。このコラーゲン繊維はタンパク質とビタミンCから作られます。

そしてこの鉄筋部分に接着剤の役割である ムコ多糖類 が必要です。ムコ多糖類にはみなさんご存知のコンドロイチンやヒアルロン酸などがありますが、これにもタンパク質とビタミンA、B、Cなどの栄養素が関わってきます。

そしてそれが出来て初めてコンクリートである カルシウム が流し込まれ頑丈が骨が出来るのです。

もちろん、これにはカルシウムだけでなく、他の様々なミネラルも関わっています。マグネシウム リン 亜鉛 などがその中でも重要なミネラルでしょう。

さて、とは言っても 骨粗鬆症 の予防に カルシウム は不可欠です。

今日はこのカルシウムを摂取する食材についてのお話をしていきましょう^^。 カルシウムというと牛乳をすぐにイメージする方も多いと思いますが、カルシウム源として今多くの栄養学者が牛乳には疑問を投げかけています。

それは、様々な研究結果が牛乳を飲めば骨が強くなるという結論には至っていないからです。

理由としては牛乳はリンを多く含み、カルシウムの吸収率が悪いこと、カルシウムの大切なバランサーでもあるマグネシウム含有率が低いことなどが挙げられます。

びっくりすることに欧米などでは乳製品の一日の摂取量が1000㎎を超える地域では、骨折が多いというデータすら複数報告されています。

ちょっと詳しく見ていきましょう^^。

牛乳を飲んでも骨は強くならない

みなさんのほとんどが、「牛乳」にはカルシウムが豊富に含まれていると思っているでしょう。

牛乳は、子供からお年寄りまで幅広い年齢層に飲まれているのですが、その第一の理由として「不足しているカルシウムを摂りたい」という方が多いようです。 たしかに「牛乳」がカルシウムの豊富な食品の一つであることは間違いありません。

しかし・・・

「いくら飲んでも牛乳のカルシウムは利用されない」

のです。

牛乳はいくら飲んでも、そこに含まれているカルシウムは吸収されず、排泄されてしまうといいます。

興味深い研究があります。

ハーバード大学が行った大規模な調査で、アメリカ11州に住む30歳から55歳の女性看護師7万7761人を対象に、1980年から実に12年にわたって牛乳や乳製品の摂取と骨折の関係について追跡調査をしました。

「毎日コップ2杯の牛乳を飲むグループ」

「週に1度以下しか牛乳を飲まないグループ」

ではどちらの骨が強いかと聞けば、前者と答える方が多いでしょう。

しかしこの疑問に対して行った調査の結果、それぞれのグループの骨の強さは・・・

まったく同じ でした。

驚くことに、牛乳をたくさん飲んでも骨折の予防にはならないことがわかったのです。

もちろん、牛乳だけではなく、ヨーグルト、アイスクリーム、チーズ、ホイップクリームなどの乳製品も対象にして調べています。

さらに、骨折のリスクに影響するホルモン剤(エストロゲン)の使用、喫煙状況や摂取カロリー、肥満度などのほかの要因ついてもあわせて調査したうえで、乳製品単独の影響のみを分析するという徹底ぶりです。

その結果、「牛乳を飲めば骨が強くなる」という結論は導き出せませんでした。 それどころか、なんと乳製品からたくさんのカルシウムを摂っている人のほうが、そうでない人より

骨折しやすい という結果が出たのです。

おどろきですよね。

さらに母乳栄養児と人工栄養児を比較した研究があります。 通常、牛乳には1リットルにつき約1200mg のカルシウムが含まれています。

一方、母乳には1リットルにつき約300mg のカルシウムしか含まれていません。

しかし、これだけの差があっても、母乳栄養児は人工栄養児より多くのカルシウムを吸収している という結果が出たのです。 そして、放射性カルシウムを用いたカルシウムの吸収研究で、牛乳中のカルシウムは18〜36%しか吸収されないという結果が報告されています。

なぜそれほどまでに牛乳中のカルシウムは吸収できないのでしょう。

牛乳のカルシウムが吸収されない理由

原因の一つは、牛乳がカルシウムだけでなく「リン」を多く含んでいることです。

牛乳の中のカルシウムとリンの比率は2対1よりもやや大きいのですが、リンは腸管内でカルシウムと結合するために カルシウムの吸収を阻害 することがあるのです。

また過剰なリンは、血液中のカルシウムと結びついて、尿と一緒にカルシウムを排出してしまいます。

それゆえに多くの栄養学者がカルシウムの比率が2対1以下(3対1とか4対1)の食品だけをカルシウム源として利用すべきだと主張しています。たしかにただでさえ加工食品を摂る現代人はリンが過剰なので、カルシウム源としてリンが少なめの食品を選ぶべきかもしれません。

そしてもう一つの理由は、牛乳や乳製品は、動物性たんぱく質 を非常に多く含む食品ということです。

動物性たんぱく質は、代謝の過程で生じる尿酸や硫酸のために、血液を大きく酸性に傾けてしまい、それを中和するのに 骨からカルシウムが動員 されてしまうのです。このように動物性たんぱく質が非常に多い牛乳や乳製品を過剰に摂取すると、骨からカルシウムが溶け出す「脱灰」が促進されてしまうのですね。

その他、牛乳や乳製品は、カルシウム マグネシウム の比率が悪く、マグネシウムがほとんど含まれておりません。

牛乳を多飲し、乳製品を多食するという生活を続けていれば、食事全体のカルシウムとマグネシウムの摂取比率が大きく崩れた状態になり、マグネシウム不足になります。食事の欧米化でマグネシウムが不足しがちな現代人ならなおさらです。

マグネシウムは、カルシウムの吸収や働きをコントロール するミネラルでもあります。

それもそう、最近の研究では、骨粗鬆症の女性19人中16人にマグネシウムの不足が認められたと報告しているくらいで、カルシウムが正しく作用するにはマグネシウムが欠かせません。

欧米などでも乳製品の一日の摂取量が1000mgを超える地域では、骨折が多い というデータが複数報告され、アメリカでは骨粗鬆症は牛乳の摂り過ぎ が最大の要因だとも言われ始めてきています。

いかがですか?

乳製品だけの問題ではありませんが、もう一度食生活は見直していく必要があるのではないでしょうか。

カラダに良いカルシウム源はこんなにある

カルシウムが不足すると身体によくない。

本当に「牛乳や乳製品」を全くとらなくて大丈夫なのか。 牛乳を飲んだり、乳製品を摂るのをやめたらカルシウム不足になってしまう。 不安になる人もいるでしょう。

心配は無用です。

そもそも私たちが戦前の頃は、乳製品や肉類はほとんど食べていませんでした。その時代の日本人のカルシウム摂取量は1日400mg 程度。現在私たちが摂取しているのがだいたい500mgですから、いまよりずっと少ない量です。

それでも当時、骨粗鬆症に悩んでいる人はほとんどいなかったように思います。

最後に、お勧めのカルシウム源を紹介しましょう!

〈緑黄色野菜〉

まず、おすすめしたいのは野菜です。

野菜は知られざるカルシウムの宝庫です。とくに「葉が濃い緑色の野菜」、たとえば、ケールブロッコリー小松菜からし菜カブ ダイコンの葉 などはカルシウムを豊富に含んでいます。

ゆでたり、いためたりすれば量を多く食べられるので、牛乳コップ1杯くらいのカルシウムはすぐ補給できます。たとえば、小松菜なら100gで約170mg相当のカルシウムが摂取できます。もちろん煮汁に流れたカルシウムもとりましょうね。 大根の葉などでは、カルシウム吸収率は牛乳の2.5倍というデータもあります。

そのほかのカルシウムを豊富に含む野菜としては、モロヘイヤ、明日葉、春菊、水菜、シソ、アーティチョーク、キャベツ、ニンジン、セロリ、セルリアック、チャイブ(エゾネギ)、タンポポの若葉、フェンネル(ウイキョウ)、サヤインゲン、ワサビ、ニラネギ、タマネギ、パセリ、パースニップ、ホウレンソウなどがあげられます。 またこれらの野菜にはカルシウムだけでなく、ほかのミネラルやビタミンも豊富です。

骨を作るにはほかのミネラルも大事だというお話はしましたが、こうした食材にはカルシウムとのバランスに欠かせないマグネシウムも多く、発ガン物質を抑制する物質や食物繊維なども豊富です。

〈海藻類〉

野菜以外では、海藻類もおすすめです。

海藻は牛乳に比べて、カルシウムの利用効率が1000倍も高い という報告もあります。 海藻は日本人に昔からなじみの深い食品で、カルシウムやマグネシウムに加え、体液や血液の状態を一定に保つカリウム、それに鉄などが豊富に含まれています。

また海藻類に含まれる水溶性食物繊維は、血糖値の急な上昇を防いだり、血圧や血中のコレステロール値を下げる作用があります。

アメリカでも「シーベジタブル」(海の野菜)と呼び、積極的に食べるようになっているようです。 海藻類は、なんと牛乳の10倍程のカルシウム吸収率だそうです。

〈小魚〉

いわしの丸干しししゃもわかさぎ煮干し干しえびジャコしらす干し・・・こうした小魚にはカルシウムが豊富で、1回に食べる量が少ないものの、手軽なカルシウム供給源になります。

小魚からを摂るカルシウムの吸収を高める工夫があります。 実は小魚のカルシウムは、身体に吸収しにくい形のカルシウムで身体に吸収される率は33%ほどしかないのですが、この吸収率を高めるために、クエン酸でキレート化させ、クエン酸カルシウムとして吸収を高める方法があります。

方法と言っても、昔から馴染みがあるものですが、調理の際に レモン汁 などを活用するのです。焼いた魚や揚げた魚にレモン汁をたっぷりかけたり、酢の物にジャコやしらす干しを加えてみれば完成です。

こうした工夫で断然カルシウム吸収も高まります。

〈豆類〉

大豆製品は、カルシウムとマグネシウムを鉄とともに含み、そのミネラルの組み合わせは、牛乳よりずっと優れています。

大豆には100g中240mg ものカルシウムが含まれます。

五目豆高野豆腐 の含め煮、おからのいり煮、きな粉料理・・・などなど。もちろん豆腐や納豆などの大豆製品もオッケーです。

カルシウムとビタミンKが豊富な納豆は最高ですね。

〈その他〉

果物にもカルシウムが豊富なものがあります。

ローズヒップ(バラの実)、ラズベリーキウイイチジク黒スグリ黒イチゴなどです。

そしてその他の良好なカルシウム源として、アーモンド、インゲン豆、オートミール、全粒粉小麦、ゴマ、ヒマワリの種、乾燥果実などがあります。

小菅 一憲

カイロプラティカ麻布十番|副腎疲労専門カイロプラクティック

#栄養 #カルシウム

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